この夏、地球の自転速度が速くなり、昼間がわずかに短くなり、科学者や時計担当者の注目を集めています。


アメリカ海軍天文台のデータによると、7月10日は今年これまでで最も昼の短い日となり、日の長さは24時間より1.36ミリ秒短かったのです。さらに異常に短い日は7月22日と8月5日で、それぞれ24時間より1.34ミリ秒と1.25ミリ秒短くなると予測されています。
地球の自転速度は、月の引力、大気の季節変化、地球の液体核の影響など、様々な要因により、自転周期はわずかに不規則なのです。


これらの不一致は長期的にはコンピューター、衛星、通信に影響を及ぼす可能性があるため、 1955年に導入された原子時計を使用して、たとえわずかな時間のずれであっても追跡されています。一部の専門家は、これが現代文明を停止させる恐れがあったY2K問題・2000年問題に似たシナリオ( 西暦2000年であることをコンピュータが正常に認識できなくなるという問題)につながる可能性があると考えてられています。
原子時計は、時計内部の真空容器に閉じ込められた 原子の振動を数え、極めて高い精度で24時間を計算し、その時間をUTC(協定世界時)と呼びます。UTCは約450個の原子時計に基づいており、世界標準時として、またすべての携帯電話やコンピューターの時刻設定の基準となっています。


気候変動により、南極とグリーンランドの氷が融解し、海上に広がり、地球の自転速度を低下させていることが分かっています。融解水は、1993年以降の世界の海面上昇の3分の1を占めており、地球は自転時間を狂わせています