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中国の「リチウムブーム」がチベット高原を襲う

アメリカ経済情報IBT10/31

中国は世界最大のEV市場ですが、動力となる電池に使用されるリチウムの供給は主に他国(チリ、アルゼンチン、韓国)に依存しています。

事実上中国が支配しているチベットには、広大な鉱床(国の総リチウム埋蔵量の約85%)があることが分っています

中国の地質調査を引用し、約360万トンの中国のリチウムがチベットと隣接する四川省青海省の硬岩鉱床に眠っているいわれています

中国の電気自動車産業の急成長がチベット高原でのリチウムラッシュを加速させており、問題を抱える地域の脆弱な生態系にダメージを与え、権利侵害を深刻化させる危険があるといわれています



この「ホワイトゴールドラッシュ」は中国の鉱山労働者が「早くて安くて汚い」採掘・加工技術で地元の環境を汚染しているといいます

この乱開発で、四川省では川で数千匹の魚が死に、チベット遊牧民の住む草原が被害を受けたと伝えられています。

四川省チベット族自治県では、中国の電池大手CATLが採掘利権を落札しましたが、地元のチベット人は自分たちの丘の牧草地が売却されることは知らされておらず、ましてや足元の土地が掘削されているということについては何の相談も受けていません。

チベットは何世紀にもわたって独立と中国による支配を繰り返してきましたが、中国は1951年にこの地域を占領して以来、大規模なインフラ開発と中国同化の学校教育おこなっています