ニューサウスウェールズ大学シドニー校の研究者らは、オピオイドを必要とせず、薬物療法も完全に回避できる鎮痛法研究を行っています。
慢性神経障害性疼痛の治療において、ゲームを使った新しいシステムが大きな可能性を秘めていることが報告されています。
このシステムはゲームとヘッドセットを用いて、患者に脳の信号を再構築し、痛みを和らげるよう「訓練」します。
角膜神経障害性疼痛(CNP)の被験者でテストをしました。
「PainWave」と呼ばれるこのシステムは、アニメーションプログラムと付属の脳モニタリングヘッドセットを用いて4週間ゲームをプレイしたところ、参加者の75%で痛みが著しく軽減し、オピオイドと同等かそれ以上の効果が得られたことが分かりました。
ヘッドセットは脳波をモニターし、画面上の映像に直接フィードバックを与えます。映像は水中の可愛らしいクラゲのアニメーションで構成されており、脳波の変化に応じて水の色が変化します。これにより、慢性的な神経痛に関連するパターンをコントロールするように、ユーザーの精神を「訓練」することが促されます。
研究者たちはヘッドセットを3Dプリントを使用することで、約3万円までに削減することがでました
研究者たちは、在宅疼痛管理のための真に手頃な価格で利用しやすいソリューションとして提供できる努力をしており、「脳の自己治癒能力を解き放ち、痛みを抱える人々に希望を取り戻すのに役立つ成果」を目指しています