シリアのアサド政権崩壊は、どうしてこんなに早く起こったのでしょうか?
シリアを注意深く監視する専門家は、マスコミの言う原因とは異なる、もう一つの重要な要素を指摘しています。それは、片側に一対の半月が絡み合った小さな白い錠剤で、中東でカプタゴンとして知られる、非常に人気のある合成覚醒剤です。多くの国では違法薬物ですが、開発初期は医療で多動児の治療として使用されていました。
シリアは世界最大のカプタゴン供給国でした
急成長を遂げているカプタゴン貿易は、アメリカと欧州がシリアに課した厳しい制裁から生まれた「ゾンビ経済」であり、アサド政権の懐を肥やすものでした。
湾岸諸国からの非難にたいして、カプタゴンの流入を減らす代わりにアサド政権に金銭を支払うよう促す戦略だった。湾岸諸国は、正常化協議を始めるにあたり、そのような方法を望んでいなかったため、苛立ちを募らていました
その結果、湾岸諸国は、アサド政権を孤立させ、制裁を課し、外交関係を断絶したのです
専門家は「麻薬国家の完璧な事例があるとすれば、それはシリアだと思う。なぜなら、国家の治安機関と政治機関がカプタゴンの生産を擁護し、カプタゴンは存在しないという世論を広めたにもかかわらず、大統領の弟、すべての治安機関、第4機甲師団が取引の実行に関与していたからだ」といいます
専門家は、シリアから生じたカプタゴン麻薬取引がアサド大統領の失脚を早めたと指摘しています。
なぜなら、薬の氾濫を抑えたい近隣諸国がアサド大統領を見捨てたからなのです。
イスラム諸国では、コーランではアルコールが禁止されているため、このドラッグが人気なのです。かつてサウジアラビアの王族が自家用飛行機に積んでいて拘束されています。
「この薬物の効果は、自分が無敵だと感じさせるのです」「空腹を抑え、夜更かしするのに役立つ。タクシー運転手、大学生、配給行列に並ぶ貧しい人々、減量を望む裕福な人々、そして夜更かしし、エネルギーを与え、1日1食のMRE(調理済み食事)で生き延びられることから、この食べ物を摂取するファイターもいるくらいです」