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韓国 戒厳令下の市民と戒厳軍のようすを伝えた2つの記事

SNSを使って市民達は国家前に集まったのです

韓国新聞・東亜日報12/5

韓国大統領の非常戒厳宣言のニュースを伝えた市民たちは3日夜、国会前に地下鉄や自転車で走ってきて全身で戒厳軍と警察を阻止しました。市民たちは、4日明け方国会が戒厳解除要求決議案を通過させるまで軍車両と武装戒厳軍、警察と必死に対峙し、軍と警察は民間人死傷者発生を懸念して暴力対応を控えました。


市民の参加が国会議員に表決を進める時間を稼いだという評価が出ています。

真夜中に市民が裸で戒厳軍に対抗する過程で、ソーシャルネットワークサービス(SNS)が大きな役割を果たしたという評価が出ています。

市民たちがスマートフォンで軍ヘリ、武装戒厳軍、軍車両などを撮影してリアルタイムにYouTubeに放送したり、知人に転送する光景が捉えられました。戒厳軍が国会本庁のガラス窓を壊して入る姿もYouTubeの映像を通じて急速に広がりました。野党議員が塀を越えて国会境内に入る場面を盛り込んだ映像は一時リアルタイム視聴者が238万人を超えたのです。市民が戒厳軍や警察より先に国会前に集結できたのがSNSのおかげだったという分析があります。

YouTubeの生放送で国会内外の衝突状況を全国市民、海外ネットユーザー、報道が見守る状況だったため、戒厳軍が実弾発砲など武力対応ができなかったという分析も出ているのです。





「すみません」と市民に何度も頭を下げた韓国戒厳軍

東亜日報・日本語版12/5

大統領が宣布した「非常戒厳」を国会が解除した3、4日の夜、各所で戒厳軍と市民の間で感動的な場面が見られました。

命令で仕方なく国会に投入された戒厳軍が撤退の際に市民に謝り、頭を下げたのです。軍に服務している息子に「市民を攻撃しないように」と呼びかける母親もいました。特殊部隊を退役した俳優の一人は、現場で出会った後輩軍人たちに近づき、市民を傷つけないよう説得する場面もありました。

国会に投入された戒厳軍と同じ部隊(第707特殊任務団)で服務した俳優イ・グァンフンさん(44)が、戒厳軍を説得する様子も動画で拡散されました。あるYouTubeチャンネルに公開された動画には、国会に行ったイさんが、戒厳軍に近づき「私は707の先輩だ。除隊して20年経ったが、君たちの先輩だ。イ・グァンフンだ」と話す様子が映っていた。イさんは1999年に入隊し、2004年に除隊したという。イさんは、「命令を受けて来たことは知っているが、冷静にならなければならない。あまり体を使って阻止するな」と忠告したのです


ある市民は撤退する戒厳軍を追いかけながら、「皆さんが持っている銃は国民と民主主義を守るために使ってほしい」と言いました。すると、それを聞いた一人の軍人が後ろを振り返り、頭を下げた。黒いヘルメットをかぶり、マスクを目の下まで上げた戒厳軍兵士は、ユーチューブを撮影している市民に向かって「すみません」と何度も頭を下げたのです。