2014-02-01から1ヶ月間の記事一覧
名残おしさに いでゝ見れば 山中に 笠のとばりばかりが ほのかに見え候 閑吟集
いかにせん いかにせんとぞ いはれける 物おもふ時の独りごとには 隆達小歌
燃ゆる火の 火中に立ちて 問ひし君はも 古事記 倭健
つぎねふ 山城川に 蜻蛉アキツ 嚏ハナふく 琴歌譜
かなしみのきわまるときし さまざまに 物象顕ちて 寒の虹ある 坪野哲久
磯城島シキシマ「の日本ヤマトの国に 二人ありとし思はば何か嘆かむ 万葉集
一盞の寒燈は 雲外の夜 白居易
うずみ火に すこし春あるここちして 夜ぶかき冬を なぐさむるかな 藤原俊成
枯れにける草は なかなか安げなり 残る小笹の霜さやぐころ 賀茂真淵
中原よ。 地球は冬で寒くて暗い。 草野心平
他界より 眺めてあらばしづかなる 的となるべき ゆふぐれの水 葛原妙子
ほのぼのと 明石の浦の朝霧に 島がくれ行く舟えおしぞ 思ふ 古今集よみ人しらず
寂しとや 哀しとや むなしとや されどなほ 笛吹くことの 候に 深尾須磨子
水鳥や むかふの岸へ つういつい 広瀬惟然
空ゆと来ぬよ 汝が心告れ 東歌
木枯らしの 一日吹いて 居りにけり 岩田 涼菟